ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

春の柳生

コロナ予防接種の翌朝

 昨日は夕方の4時から新型コロナの予防接種に行った。去年の1、2回目の接種はまったく副反応がなかったのだが、今回は初めてのモデルナで、3回目で初めて熱が出たといった話も聞くので、どうなるかは気になっていた。

 朝起きると、左肩に少し痛みが残っていて、心なしか体が重い感じがする。熱を測ると平熱。0.2℃ほど高い気もするがこれは誤差の範囲か。大きな副反応はないので、いつも通り朝の散歩に出かけたが、さすがに長い距離は歩かずに帰宅した。田畑の中の道を歩くと、鳥除けの猛禽類に似せたカイトがぶらさがっていた。これは風にのっているときは、本物の鷹の動きにも見えるが、風がないと何か間抜けな感じがする。

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鳥除けカイト

 踏切にさしかかると、近鉄電車が通り過ぎて行く。日曜日の早朝と言うことで、乗客の姿はあまり見えない。2週間前は、今くらいの電車に乗って三重の方に足を延ばしたのだが、かなり以前のような気がする。過去のことを思い出す時の感覚はおもしろいもので、かなり昔の事でも最近の事のように感じられることもあれば、その逆もある。

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日曜日の朝の近鉄電車

柳生へ

 ここからは昨日の続き。

 浄瑠璃寺を出て、まだ昼過ぎだったので、柳生の方に足を延ばしてみる気になった。加茂から柳生はバイクで行くとすぐそこである。去年の11月20日に紅葉を見に笠置に行った時、少し柳生にも寄り道したのだが、それ以来ということになる。

 柳生の辺りは山の方になるので、桜はまだそれほど散ってはいなかった。下の写真は旧柳生中学校の校舎。11月に来た時に、ちょうどここでコスプレ撮影会をやっていて、ちょっと驚いたのだが、昨日は静かだった。実は柳生観光協会では、コスプレ撮影を観光の目玉として広報していく方針らしく、旧柳生中学校の校舎もその一つなのだった。

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旧柳生中学校の校舎

一刀石

 柳生には一刀石という、中央から二つに割れた巨岩がある。これは柳生新陰流の始祖である柳生石舟斎宗厳が修行中に天狗を相手に剣の修行をしていた際、天狗と思って斬ったという伝説から生まれた名前だが、近年「鬼滅の刃」のシーンと似ていると話題になり、ここも撮影ポイントの一つになっているとのこと。行ったことがなかったが、この日は行ってみた。

 去年の7月に来た時に芳徳寺を訪れのだが、そこからさらに山道を行ったところに一刀石はあった。見に来ている人が何組かいたのだが、「鬼滅の刃」の影響で来た人たちだろうか。なるほど、これだけの巨岩が真っ二つに割れているのは不思議な感じがする。柳生石舟斎の逸話は昔からのものだが、それに「鬼滅の刃」の場面が上書きされて、新しい伝説となっていくのか。

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一刀石

 その手前にあったのが、天石立神社(あまのいわたてじんじゃ)で、案内板によると柳生家の修練の場であり、天の岩戸の扉が空を飛んでここに落ちたという伝説がある、自然信仰の貴重な神社であるらしい。なるほど、社の横に巨岩が並んでいる。 

 柳生をもう少し回ろうか思ったが、足が疲れてきたのでやめて帰路に就いた。

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天石立神社

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巨岩が並ぶ