ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

読書

私の読書 ~ 最近読んだ本 2023年 其の一

最近読んだ本 今日は久しぶりに読書の話題でも。 ここ数か月で読んだ本の感想。主に電車に乗る時のために買って読み、気に入った本は家で続きを読んだりする。新しく出た本というわけではないが、その時の気分で買うので、かなり以前に出たベストセラーをブ…

私の読書 ~ 最近読んだ本(角田光代・辻村深月)

最近読んだ本 今日は久しぶりに読書の話題です。 あまり読んでいなかった女性作家の本を読んでみようということで、最近(といっても2か月ほど前)読んだ本2冊。まだ読んでいなかったのが恥ずかしいくらいの作家だ。初めて読む作家の場合、何から手をつけ…

私の読書 ~ 恩田陸『歩道橋シネマ』

最近読んだ本から 今日は読書の話題。 私は電車に乗る時、本を携帯していないと落ち着かないので、必ずカバンに本を入れておく。近年読書量はめっきり減ったが、時々新しい本も買って読んでみる。 私は女性作家の作品をあまり読まなかったのだが、この夏、青…

私の読書 ~ 『麻雀放浪記』 其の二

麻雀放浪記の世界 今日は読書の話題です。11月17日の『麻雀放浪記』の続き。 この話は冒頭でチンチロリン賭博に明け暮れるアウトローたちの姿が描かれ、主人公の坊や哲が登場する。最初の場面は三人称で書かれているが、坊や哲の登場からは「私」という…

私の読書 ~ 『麻雀放浪記』 其の一

阿佐田哲也 今日はひさしぶりに読書の話題です。 かなり昔に読んだ、阿佐田哲也の『麻雀放浪記』の話。 阿佐田哲也というペンネームは、作家色川武大の麻雀小説用のペンネームだ。色川武大として発表された小説も素晴らしい作品が多く、直木賞を始めとして数…

私の読書 ~ 青春18きっぷの旅と読書 ④

『おそろし~三島屋変調百物語事始』 今日は読書の話題。 青春18きっぷで日帰り旅をする時は、必ず列車内で読む本を用意する。今回は、先日姫路に行った時に読んだ本。宮部みゆきの『おそろし~三島屋変調百物語事始』について書いてみる。 宮部みゆきの本…

私の読書 ~ 青春18きっぷの旅と読書 ③

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』 今日は雨模様。朝の散歩もやめたので読書の話題でも。 青春18きっぷの旅で、列車内で読んだ本の感想の3回目。先日和歌山方面に行った時読んだ東野圭吾の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』。 東野圭吾の本は、最後に読んだのが15年ほど前の…

私の読書 ~ 青春18きっぷの旅と読書 ②

宮部みゆき『火車』 今日は読書の話題。先日青春18きっぷで日帰り旅をしたとき、列車内で読んだ本の感想の続きで、宮部みゆきの『火車』。 宮部みゆきは、なぜか今まで読んでいなかった。年代としては、私と同世代の作家ということになる。ミステリーから…

私の読書 ~ 青春18きっぷの旅と読書 ①

青春18きっぷと読書 久しぶりに読書の話題。 今年の夏は青春18きっぷを買って、すでに3回使用したのはこのブログにも書いた。私は電車の中では読書が進む。長時間乗車する時、手元に本がなかったら禁断症状が出るので、こういう時には必ず文庫本を2,…

子供の頃の読書 ~ 夢を掘りあてた人

シュリーマンという人物 今日は読書の話題。子供の頃読んだ『夢を掘り当てた人』について書いてみる。 『夢を堀り当てた人』はヴィーゼという人が記したハインリヒ・シュリーマンの伝記である。私が読んだのは、小学校4年生くらいだったと思う。 シュリーマ…

子供の頃の読書 ~ 『トムは真夜中の庭で』

『トムは真夜中の庭で』 今日は久しぶりに子どもの頃の読書の話。フィリパ・ピアスの『トムは真夜中の庭で』を取り上げる。 この本を読んだのは、小学校3年生くらいだったように思う。もちろん自分で買った本ではなく親からあてがわれたものだが、夢中で読…

私の読書 ~ 電車の中で読んだ本

水曜日の朝 3月までは、水曜日の朝は水木金と3日間仕事が続く初日だったので、週初めの感じがあったが、4月から木曜が休みになり、金曜1日仕事に出た後が土日と言う日程になったので、週末感がある。 いつものように朝の散歩をする。ここのところ激しい…

私の読書 ~ 村上春樹③

雨模様 今日は雨のようだ。朝から外を歩いても、いつもは朝日が見える東の山の上に灰色の雨雲がかかって、いまにも降り出しそうである。週末は、少し季節が逆戻りしたような気候になる模様。 朝日が見えない東の空 村上春樹の小説以外の作品 今日は読書の話…

私の読書 ~ 村上春樹②

村上春樹の文体 今日は読書の話題で、村上春樹の2回目。 村上春樹の代表作を一つ上げるならどの作品だろうか。いちばん売れた小説となれば『ノルウェイの森』だろうし、文学的な評価となれば、『ねじまき鳥クロニクル』あたりだろうか。ただ、個人的な好み…

土曜日の鳥たちと『野ばら』

今朝の鳥たち 昨日までの寒波が去り、今日は気温が13℃くらいまで上がるという予報が出ている。当分寒さがぶり返すことはないようだ。土曜日で仕事が休みなので、7時半頃からゆっくりと朝の散歩に出かけた。今日は街の中から公園を抜けて堀端の道を歩き、…

私の読書 ~ 村上春樹①

寒さも少し緩んで 今朝は一昨日からの寒さが少し緩んでいた。街の中を中心に朝の散歩をする。空の色を見ても、日の出が早くなったことが分かる。公園の梅の花も開いてきた。お気に入りのレトロな大時計の背後に青空が広がる。 今日は久しぶりに読書の話題で…

私の読書 ~ 北杜夫③

爽快な朝 夜中が涼しいので睡眠の質がよい。睡眠中は夏場でも小型の扇風機だけで冷房を入れないので、夏場は寝苦しい日が多い。朝の散歩も気持ちよく歩くことができた。草むらの中からしきりにエンマコオロギのコロコロという声が聞こえる。エンマというだけ…

私の読書 ~ 北杜夫②

台風接近 台風が近づいているらしい。朝から外を歩くが、なんとなく重い空気。少し歩いて帰宅。今日一日仕事に出れば連休ということで、少し気持ちを引き締める。下の写真は、散歩中の畑の中の彩り。 赤いピーマンとナスの実 楡家の人びと 今日は読書の話題…

私の読書 ~ 北杜夫①

朝からの雨 今日は朝から雨模様。しとしとという形容がぴったりの秋雨である。少し歩こうと外に出たが、五分ほどで切り上げた。そこで今日は読書の話題。昔よく読んでいた北杜夫を取り上げる。 雨に白い花が濡れていた 私と北杜夫 私が北杜夫の作品を始めて…

私の読書 ~ 柳美里「JR上野駅公園口」

柳美里の文章 今日は読書の話題。今回は、ごく最近読んだ本「JR上野駅公園口」の感想を書きたい。2020年の全米図書賞(翻訳部門)を受賞した作品である。 柳美里の文章は、週刊朝日に連載されていた「家族の標本」というエッセイを読んだのが最初だっ…

子供の頃の読書 ~ ツバメ号シリーズ 其の三

秋の気配 朝は雨も降らず、外は初秋のような空気であった。田畑の中の道を歩いているとたいへん気持ちよい。水田の稲が随分成長していることに気づく。天気予報では午後にひと雨来るようだったが、やはり昼ごろに強い雨があった。 秋が近いことを感じさせる…

子供の頃の読書 ~ ツバメ号シリーズ 其の二

神宮輝夫さん死去 今朝も雨模様。早朝は小降りだったので、傘を差して少し散策。セミも鳴かず猫も姿を見せず、静かなものである。犬を連れて散歩している方はおられた。 朝食を食べて新聞を見ると、コロナと大雨の記事に交じって、神宮輝夫さん死去の記事が…

子供の頃の読書 ~ ツバメ号シリーズ 其の一

朝の通り雨 金曜の朝、いつもの通り朝の散歩で家を出ると、空は曇り空。少し歩くとサーっと降って来た。いわゆる通り雨というやつで、それほど強い降りではなかったが、朝から濡れていくのもためらわれたので、少し歩いて帰宅。万歩計の歩数たった763歩。…

漱石との出会い ~ 其の五

変わらぬ朝 オリンピックの歓喜のニュースと合わさって、コロナの新規感染者数が一万人を超えたというニュースが流れ新聞やテレビは慌ただしい。だが私の住むような地方の町の日常の風景には何の変わりもない。 少し散歩コースを変えてみると、普段気づかな…

漱石との出会い ~ 其の四

今日は読書の話題で 今日は読書の話がテーマ。以前子供の頃の夏目漱石との出会いについて三回書いたが、その続きである。今日明日と二日続けて書いて、漱石については終わりにしようと思う。(読書の話は読んでいない人にはおもしろくない話題だと思いますが…

子供の頃読んだ本~マルコヴァルドさんの四季

真夏の花は? 朝起きて外を歩くと今日は少し涼しい。慣れたのか、それとも今朝は少し気温が低いのか。ネットで見ると奈良の六時の気温は昨日より1度低く23度だった。真夏の熱帯夜は25度を下回らないから暑さはまだまだこれからか。 真夏の花と言うと、…

漱石との出会い ~ 其の三 

雨の一日 朝からやはり雨模様。ちょっと体を動かさないと調子が出ないので傘を差して少し外を歩く。田畑の横を通ると、雨に濡れた花や野菜の実にはそれなりの趣があり、写真に収めた。 仕事から帰宅後は外にも出ず家にいる。このブログで三週間ほど前に読書…

漱石との出会い ~ 其の二

「吾輩は猫である」を読んで 昨日に続いて、漱石の作品との出会いの話。 「吾輩は猫である」は、さすがに題名を知らない人は少ないと思うが、全編読んだことのある人がどれくらいいるのだろうか。特に若い世代では少ないと思う。(高校の1クラスに1人くら…

漱石との出会い ~ 其の一

作者との最初の出会い 今日は本の話題。 読書は、作者との最初の出会いがかなり大きいように思う。その作家の作品の中で、自分との相性があまりよくない作品をたまたま最初に読んでしまった場合、他にいい作品があっても、手に取らずに終わってしまうことが…

子ども時代の読書と坪田譲治

坪田譲治の魅力 昨日、「少年少女世界文学全集」の中の「現代日本童話集」を子どものころ、すりきれるほど読んだことを書いたが、その中の作家の中で、さらに興味を持った一人が坪田譲治だった。 この本には「魔法」「ペルーの話」の二編が収められていてた…