生駒山上遊園地
今日は、一昨日の「近鉄電車で千円のお出かけ」の続き。
ケーブルカーを降りるとすぐそこが生駒山上遊園地の入口である。奈良県には昔、この遊園地以外に「あやめ池遊園地」「奈良ドリームランド」という大きな遊園地があり、子どもが小さいころは連れて行ったりしたものだが、どちらも今から15年ほど前に閉園した。USJなどの大型のテーマパークができ、入場者が減少したことが原因だろう。それにしても、近鉄の駅の目の前にあるあやめ池遊園地などと比べると、交通の便が悪い生駒山上遊園地だけが生き残ったのも不思議な話だ。この遊園地が持つ適度なユルい雰囲気がよかったのかもしれない。
冬季休業中だが、遊園地内には人がそこそこいる。この遊園地は入園料無料で、園内と外を仕切るフェンスが巡らされているわけでもないので、通り抜け自由なのだ。生駒山は標高642mで、ハイキングコースも複数ある。遊園地が頂上なので、徒歩で登って帰りはケーブルを利用したり、ケーブルで登ってハイキングコースに分かれたり、ハイカーにとってポイントとなる場所のようだ。いっしょのケーブルに乗ってきた親子の中には、のんびりと過ごして弁当を食べて帰るといった感じの人もいた。かくいう私も、別に目的もなく冬の遊園地をぶらついているだけなのである。
無人の乗り物
無人の乗り物の中をのんびりと歩く。この遊園地には高速のジェットコースターのようなハードな乗り物はない。その中でものどかな、昔ながらのメリーゴーランドやコーヒーカップを見ると心がなごむ。私自身が子どものころ、メリーゴーランドに乗る時、どの馬に乗るかいつも迷っていたことを思い出した。いちばん大きな馬に乗るのははちょっと気が引けて、普通サイズの馬に乗っていたような気がする。今はなきあやめ池遊園地だった。50年以上前の話。
お化け屋敷の看板も、昔ながらのレトロな感じがあってなかなかいい。
遊園地のすぐ裏手には、放送局各社のテレビ塔(電波送信塔)が林立している。紅白の塔が青空を背景にそびえているのは壮観である。テレビ塔を過ぎるとハイキングコースが続き、そこから登ってくる人もいた。
遊園地に猫が!
生駒山上から大阪側の景観はすばらしいが、今日は薄い靄がかかっていた。山頂は寒いかと思っていたが、気温は高く、セーターの上に厚手の上着を着ると暑いくらいだった。そろそろ降りようかと思っていたら、二匹の猫を発見した。両方ともトラ猫で、きょうだいだろうか。遊園地の無人の乗り物の横に座っている猫というのも、何かシュールでいいものだ。この二匹は、ベンチで弁当を食べているご夫婦の近くに寄って鳴いていた。こうやって食をつないでいるのだろうか。ここまできたら下界に下りることもできないだろう。猫の行く末を案じながらケーブル乗り場に向かった。
※続きます(次は明後日)