ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

2023 冬の風景 ⑭

今日も寒い朝

 日曜日の朝。6時半頃になるとかなり明るくなっている。日の出が随分早くなってきたことを実感する。朝食後、7時過ぎから朝の散歩に出かけたが、かなり冷える。後で調べると奈良は7時の時点でまだ氷点下。池にも氷が張っている。

氷の張った池とJR列車

 家の塀の上からのぞく椿の花は、完全に開いている。犬がいる家で、あまり立ち止まっていたら吠えられるので、さっと写真を撮って先に進む。

椿の花

 カモがよくいる貯水池には、カルガモが復活していた。もともとカルガモしかいなかったのだが、冬になってハシビロガモやコガモがやってきて、居心地が悪くなったのかここのところ姿を見なかった。カルガモは体が大きいせいか、どことなく落ち着いた感じがする。

2羽のカルガモ

 横の小道にトラ猫が1匹。目が合うとこちらを見ている。うちの近所には猫が多いが、トラ猫はなにかおおらかな感じがする。ちなみにこの色(茶トラ)の猫は遺伝子的にオスがかなり多いらしい。

トラ猫

水木十五堂賞授賞式

 午後は木曜日に続いて、やまと郡山城ホールに。今日も落語関係なのだが、今年度の水木十五堂賞を落語家の桂文我さんが受賞して、その授賞式があるというので足を運んだ。水木十五堂賞とは何かを簡潔に説明すると、水木十五堂という大和郡山市に縁の深い文化人の功績にちなみ、歴史や伝統文化などの資料蒐集や研究に功績のある人物に贈られる賞とのことである。受賞者が学者なら記念講演となるのだが、落語家なので、一席聴けるというのを楽しみに、前から申し込んでいた。

やまと郡山城ホール

 文我さんは桂枝雀の弟子で、米朝一門なのだが、お話によると、師匠の枝雀さんだけでなく米朝さんからも落語家としてのありかたについて、色々と教えを受けたという。過去の落語に関する様々な資料の蒐集に努め、著書も出しておられ、学究肌のところはいかにも米朝一門という印象だった。

 授賞式の後の落語は二席。一席目は「東の旅」の中の「三十石」から、おもしろい部分を拾う形で、鳴り物も入った高座だった。二席目は、「古事記」を題材にした噺で、これは文我さんの故郷である松阪に縁の深い本居宣長にちなんだもので、予定していなかったが当日の話の中で決まったとのことだった。どちらもしっかりと練り上げられた落語だった。

 落語の後、選考委員の方3名と文我さんによる座談会があり、興味深い話を聞くことができた。また話の中から、余芸としての文我さんの三味線にのせた唄も披露してもらえた。すべて合わせて3時間くらいの盛りだくさんな授賞式だった。

開会前の会場