今年もあと二日
今年もあと二日となった。ここ数日春先のような気候で昼間は気温が上がるようだが、奈良盆地の朝はやはり冷える。朝の散歩で、道の脇の空地の草の上に霜が白く降りていた。
線路をあずき色の近鉄電車が走っていく。乗客はほとんど乗っていない。行き先表示を見ると天理行き普通列車。
京都へ
今日は電車で出かけようと、思い立ったのが京都方面。私は大阪の方にはときたま出かけるのだが、京都にはほとんど足を運ばない。あまり土地鑑もないのだが、今日は京都を歩いてみようと思った。思い起こせば、もう40年以上昔だが、大学受験の結果次第で京都にある大学(京大ではなく、街の真ん中にある某私立大学)に通う可能性もあった。そう考えれば、縁の深い土地になっていたかもしれないのだ。
そんなことを考えながらJRに乗車。奈良からはみやこ路快速に乗る。ちなみに近鉄の今春からの運賃値上げで、奈良京都間は近鉄よりJRの方が安くなった。時間も近鉄の急行よりJRの方が少し早い。昔は京都から奈良方面は近鉄利用と相場が決まっていたのだが、時代は変わったものだ。
東福寺
列車の中ではいつも通り読書に集中。近年、電車の中で本を読んでいる人がめっきり少なくなった。文庫本でも読んでいる人を見ると同士を見つけたような気分になるが、今日は見つけられなかった。
今日は鴨川べりを南から北にずっと歩いてみようと思ったので、京都の一駅手前の東福寺で下車。京都まで行くと、東に戻らなくてはならない。下車して、せっかくここで降りたのだから、東福寺を見て行こうと思い、寄ってきた。東福寺はかなり以前、紅葉の季節に来て、あまりの人の多さに引き返した記憶がありそれ以来だ。今日は紅葉シーズンも終わり、人の訪れも落ち着いていた。
今更だが、東福寺はスケールの大きい寺院だ。京都五山の第四位の禅寺で、案内図を見ると、JRの一駅分の距離の中に25の山内寺院がある。
臥雲橋から、本坊の方向への眺めがいいらしく、ここでみなさん写真を撮っておられた。この臥雲橋も重要文化財とのこと。
今は冬枯れになっているが、紅葉の季節には真っ赤に染まって絶景であることが想像できる。ただし落ち着いて見られるかどうかは分からない。
ここから少し進むと寺の中心部になり、法堂と国宝である三門が見えてくる。さらに本坊庭園など拝観することもできたが、今日は鴨川沿いの散策がメインなので、ここで引き返した。
鴨川沿いを歩く
駅方面に戻り、少し北に進み西に曲がると鴨川が見えてくる。大通りから川べりの遊歩道に降り、北に向かった。歩いている人、ランニングをしている人、自転車で走っている学生などそこそこ人通りはある。やがて七条大橋が見えてきた。少しレトロな雰囲気の橋だ。
歩き初めは、水の流れが川幅の半分くらいだったのが、流れが次第に広がってくる。水鳥の姿は多かった。明日にでもまとめて紹介。
五条大橋、四条大橋とメインの大通りの橋が適度なアクセントになっており、川沿いの風景も変わっていくので退屈しない。
三条大橋を越えたあたりから両岸ともに道幅が広がり、横に公園のようなスペースもでき、のどかな感じになってくる。
さらに北上すると、出町柳のところに鴨川デルタと呼ばれる三角州があり、そこが賀茂川と高野川の合流地点となっている。体力が余っていれば、もう少し北上してみようかと思っていたが、そろそろ足が疲れてきたのでここで終了。地下鉄とJRで帰ったのだった。