ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

晩秋の平城宮跡を歩く

雨模様の朝

 今日は日曜日だが雨模様。朝起きるとかなり薄暗い。雨はポツリポツリという感じで傘が要らないくらいだったので、傘を持たずに近所を少し歩く。いつもの風景。

 いつも横を通る貯水池を見ると、最近はコガモが20羽ほどの群れで独占していたのだが、今朝はダイサギが15羽ほどの群れでたむろしていた。いつもはダイサギやアオサギはいても2,3羽なのだが、鳥の習性は分からないものだ。

シラサギ軍団

 その代わりに、コガモの数は減っていて、数羽になっている。大型のサギが集団でいるとちょっと遠慮するのか。

コガモ

平城宮跡へ

 今日は1日雨で家でゴロゴロかと思っていたら、雨が止んだ。ネットで雨雲レーダーを見てもしばらく雨はきそうもないので、朝のうちに近い所を歩くことに。ふと思いついたのが平城宮跡。この前足を運んだのが5月なので半年前。横はよく通るがひさしぶりというわけで行って見た。

 大宮通から、朱雀門広場横の駐輪場にバイクをとめる。このあたりは近年急速に整備されてきた。平城宮跡も、昔は草が生い茂るまま放置され、それはそれでよかったのだが、やはり世界遺産効果というものだろうか。

 朱雀門をくぐるとその右手にオギの群落があるのだが、カーテンの付いた木のフレームが設置されている。

見慣れぬフレームが

 横に説明があったので読むと、「おぎの美術館」とある。これは「平城宮跡アオハルプロジェクト」という企画の一環で、宮跡内にあるオギ群落の美しい自然の魅力を発信するものだという。

 とりあえずどんなものかと入ってみると、中は一本道だが、雰囲気は迷路のような感じになっている。子どもの頃、こんな感じで草むらの中の空間を秘密基地のようなものに見立てて遊んだことを思い出した。

おぎの美術館

 朱雀門から北に進んで行くと、宮跡の主要な地区との間に近鉄電車が走っている。世界遺産の中を鉄道が走る光景もいいんじゃないかと思うのだが、2060年をめどに線路は移設されるらしい。2060年と聞くと、どうでもよくなってくる。

世界遺産内を走る近鉄電車

 ここは紅葉があまりないので、人の訪れはそれほど多くない。のんびりと宮跡内を歩いた。若草山や東大寺の屋根も見える。奈良をあまり知らない人は、東大寺のあたりに都の中心があったと思っているかもしれない。

 第一次大極殿も遷都1300年に合わせて2010年に復元されたが、今は内部も整備されて見学できるようになっている。

第一次大極殿

第一次大極殿の内部

 第一次大極殿の南門も今年の春に完成したのだが、今日見ると、その東側で工事をやっている。これは南門の東楼のようだ。大極殿院の建物の復元がすべて完成するまで、まだ10年以上かかるらしい。

工事中

 小一時間歩いて帰路についた。帰りにオギの向こうに朱雀門が見える景観がなかなかよかった。オギ単体より、建物などと組み合わさった風景の方がいいと思った。

 

オギの向こうに朱雀門