近江今津へ
一昨日、昨日の続き。
木ノ本を出て、北陸線から湖西線へと回る。滋賀県のJR線は琵琶湖を中心にして、湖西と湖東に路線が走っているのだが、北でそれが合流する駅が近江塩津で、さらに北に上ると敦賀に至るがそこはもう福井県。したがって滋賀県はいわゆる「海無し県」の一つなのだ。近江塩津は時刻表を見ても乗り換え駅になっているようで、数分待つと湖西線の京都行がやって来る。
近江今津駅で下車。近江今津駅は湖西線の拠点駅だが、湖西線自体が、北の方に行くとローカル色が濃い路線なので、駅もそれほど賑わっている感じはない。駅を降りて琵琶湖の方に歩く。
琵琶湖周航の歌資料館
近江今津で下りたのは、「琵琶湖周航の歌資料館」に立ち寄ろうと思ったからだ。琵琶湖周航の歌は、「われは湖(うみ)の子 さすらいの」から始まる、よく知られた歌で、私がたいへん好きな歌だ。近江今津にある資料館は、以前は単独の建物であったが、2年前にすぐ近くの今津東コミュニティセンターに移動している。昔の建物の時、訪れたことはあるのだが、久しぶりに足を運んでみようと思った。
公民館風の建物の中に入ると、広い一室が資料館として開放してある。昔と展示してある資料は変わっていない。受付の方に聞くと写真撮影可とのことだったので、何枚か撮った。歌にゆかりのある写真などがきれいに整理して展示されている。
私が特に立ち寄ってみたかったのは、様々な歌手や楽器による琵琶湖周航の歌の歌唱や演奏を聴けるというコーナーで、これはすばらしい。全26曲が楽しめるのだが、このCDは非売品なので、ここで聴くしかないのだ。
いちばん有名なのが加藤登紀子の歌唱によるもので、私もこのバージョンからこの歌を知った。横に楽譜も置いてあるが、歌の最後の「志賀の都よいざさらば」の「みやこよ」の歌い方が違う歌い方になっている。(文字で説明するのは難しい。)これはどちらのメロディが正しいというわけでもないようだが、加藤登紀子バージョンの方が歌いやすい。ちなみに、加藤登紀子バージョンで歌っていたのは、小鳩くるみ、都はるみ、渡哲也、小林旭、フランク永井、東京ロマンチカ、松方弘樹で、楽譜のバージョンで歌っていたのがペギー葉山、倍賞千恵子、佐藤光政、舟木一夫だった。後でネットで調べると、メロディの変遷についての記載もあった。
琵琶湖を眺める
記念館を出て、すぐそこに琵琶湖が見える通りに出た。空も青空に白い雲が出ていて気持ちのいい景色だった。琵琶湖周航の歌の記念碑があった。
突堤の所では中学生くらいに見える若者が水遊びをしていた。夏休みを感じる風景。少し琵琶湖の風景を眺めているうちに列車の時刻が近づいたので駅に戻り帰路についた。