木ノ本駅
昨日の続き。
長浜を出て、次の下車駅は木ノ本駅(地名としては木之本だが駅名はこう書く)。ここは北国街道の宿場町であった地で古い町並みなども見どころとしてあるのだが、今回向かおうとしているのは、あの賤ケ岳の戦いで知られている賤ケ岳である。木ノ本駅は観光案内所もあり、比較的来訪者へのフォローが行き届いている印象。
賤ケ岳はかなり昔に一度登ったことがあり、絶景だった記憶がある。歩いても登れる高さだが、この暑さでとてもそんな気になれないのでリフトに乗ることに。駅からリフト乗り場まで結構距離があるので、駅でレンタサイクルを借りることにした。レンタサイクルは1日で500円。受付のおばさんが感じのいい方で、行き方など親切に教えてくれる。その土地の印象は、こういうことで決まる。
賤ケ岳リフトへ向かう
賤ケ岳リフト乗り場までは自転車でゆっくり走って15分くらい。交通量が比較的多い幹線で、賤ケ岳を示す案内板もある。
リフト乗り場の駐車場に着き、自転車をとめて乗り場に向かう。案内板があり、左がリフト乗り場、右が登山道とある。登山道の方に向かう方もおられた。標高421mの山なので、気候のいいときならなんとか登れそうだ。
リフトはスキー場のものと同じ。リフト券を買うと乗り場で係の方が誘導してくれる。リフトはずっと動いていて、客が来るとその都度乗せて行く。
賤ケ岳
リフトを下りると、右手に頂上までの登り道がさらに続いており、歩いて行くことになる。訪れている人はそこそこいる。一人で来られている年配の方や家族連れ、学生など様々。道の途中で琵琶湖側を眺めると、絶景が広がっている。
賤ケ岳の戦いといえば、秀吉が柴田勝家を討って天下統一に大きく前進したことで知られる戦いである。先週18きっぷで出かけた時、列車内で読んだ文庫本の中に、今村翔吾の『八本目の槍』があり、これは石田三成と賤ケ岳の七本槍と呼ばれる武将たちを描いたものだが、ふとこの地を連想した。
そうこうしているうちに山頂が近づいてくる。
山頂は爽やかな風が吹き風、気温も下界より少し低い感じで過ごしやすかった。琵琶湖側の風景はすばらしいものだったが、先週の日生の時と同様、雲が多く青空の下の湖面を採れなかったのが少し残念だった。
琵琶湖と反対側の北側を眺めると余呉湖の全景が見える。余呉湖は水面が美しいことで知られているが、この日上から眺めると、緑色がかっていた印象だった。
東の方を眺めると、湖北ののどかな田園風景が広がっている。滋賀県には古戦場が多く、戦国の世では上洛する時の要地だったのだろう。
山頂でしばらく時を過ごして、またリフトで下りてきた。リフトの往復券を買うとうちわが貰えた。また列車に乗るべく木ノ本駅に自転車で向かったのだった。
☆其の三に続きます!