金曜日の夜
この年になっても、週末はうれしい。金曜日の夕食後のこのひとときがずっと続けばいいのにといった気持ちになれるのも、週に四日とはいえ、仕事に出ているからかもしれない。
今日は日中、汗ばむくらいの気候になるという予報だったが、それほどでもなく、空もずっと曇りがちだった。明日はちょっと遠出してみようかなどと思っている。
朝出会う猫の数
朝食前に、いつも近所を30~40分ほど散歩する。わが家の近所には猫が多いのだが、日によって出会う猫の数が違う。今日はやけにたくさんの猫に出会った。きっと何かがあるのだろう。
そのうちの一匹を紹介する。この猫はよく見るやつで、夕方には人の顔を見るといつも切なげな声でミャーミャーと鳴いている。色も薄くてなんとなく哀れを誘う雰囲気をかもし出しているが、意外とそのあたりが曲者かもしれない。
もう一枚の写真は、数日前にも紹介したオオキンケイギクの花を、少しアップで。これも散歩中に見かけた。外来種で駆除対象のようだが、今の季節にぴったりとくる感じで悪くない。
もう一度「もみの木」の話
最後に、昨日の続きでもう一度だけ「もみの木」の話を。
アンデルセンの童話には、結末がかわいそうな話がたくさんあるが、「もみの木」の終わり方は少し異質である。マッチ売りの少女も赤い靴のカレンも人魚姫も、最後に神によって救われる。しかしもみの木は、子どもに枝をふみつけられ下男にまきとして折られ、昔のことを思い出しながら火の中にくべられる。燃え切って、そこには何も残らない。そして作者はどんなお話もそうやっておしまいになっていくと話を結ぶ。
なんともはかない結末。子どもに読み聞かせする話ではない気がする。