般若寺のコスモス

　木曜日の朝。今日は仕事が休みの日なのでゆっくりできる。日の出が遅くなってきたので、いつもより少し遅めに家を出て朝の散歩に出かけた。近所の飼い猫が道路脇に座っている、この猫は近くを散歩の犬が歩いてもまったく怖がらない。

　散歩コースの、冬場にオオバンがたむろしている貯水池の横を歩くと、今朝は１０羽くらいが群れていた。少し離れた池の縁を歩いているのはバンだろうか。少し嘴が赤いのが分かる。この池のバンは人を警戒して、あまり近寄ってこない。

　道路に近いところを悠々と泳いでいるのはオオバン。体が大きく嘴が白い。こちらはあまり人を怖がらない。オオバンは暖かい季節はいないので、渡って来たのだろう。これからが冬の鳥の季節になる。

　貯水池の横には、これもよく見かける猫。猫は自由に歩き回れるのだが、お気に入りの場所が決まっているようだ。

　今日は般若寺に行った。この寺は大仏殿や正倉院から北に行ったところ、京都府との県境近くにあり、寺伝によると飛鳥時代に創建されたというたいへん歴史のある寺だ。国宝となっている楼門など、建物もいいが、今はコスモス寺の名で知られている。

　私は、近くはよく通るのだが、般若寺に足を運ぶのは初めてだ。昨日この寺の住職のブログを見ると、寺の名物であるコスモスがこの夏の暑さで「立ち枯れ」となり、植え直したため、開花が例年より遅く、ちょうど今満開になったところだという。

　寺に到着したのが９時半頃。平日で早めの時間なので人は少ないかと思っていたが、境内にはかなり人がいた。

　コスモスはきれいだった。大きめの花がしっかりと咲いていて、いわゆる「インスタ映え」する景色。平日なので、私もそうなのだが、定年を過ぎた年齢の方が多かったが、みなさんカメラやスマホで撮影しておられた。

　私も何枚か撮ってみた。きれいに撮れるのはいいのだが、なにかお膳立てされたような景観という感じで、自分でいい景色を発見するというおもしろみには欠ける気がした。

　上２枚は本堂を背景に撮ったもの。下の写真は国宝の楼門を背景に。

　次は、本堂横の石仏を背景に。

　本堂の前の台の上、ガラスのきれいな器に水を張って、コスモスの花びらを浮かべてあった。

　同じように、水色の陶器の鉢にも水を張ってコスモスの花びらが浮かべてある。これも「インスタ映え」する景物。

　寺にいたのは４０分くらいだった。あまり広い境内でもないので、土日はかなり人でいっぱいになっているだろう。平日に来ておいてよかったと思った。