二見浦
一昨日、昨日の続きです。
二見浦の海岸を歩いていると、有名な夫婦岩のある二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)が見えてくる。雰囲気が神域に近づいたという感じに変わり、人の姿も増えてくる。
この神社は猿田彦大神を祭神とし、縁結びや夫婦円満、交通安全などにご利益があるという。鳥居をくぐると海沿いに参道が続く。
周りの木々からしきりに蝉の声が聞える。田丸城跡ではツクツクボウシが多かったのだが、ここはほとんどがミンミンゼミの声だ。生えている木の種類が違うなど何か理由があるのだろう。
神殿があったので参拝してからさらに進む。
左手に有名な夫婦岩が見える。この眺めは近鉄の漢方ポスターなどでいつも見ているので、既視感のある風景だ。ちなみにこの夫婦岩は、沖合に鎮まる霊石「興玉神石」と火の大神に参拝する鳥居の役目を持っているらしい。
鵜が何羽も岩の上にとまっていた。これは海にいるので、私の家の近所でもよく見かけるカワウではなく、ウミウなのだろう。
それから、二見興玉神社にはカエルの置物がいくつも置かれている。これは祭神である猿田彦大神の神使がカエルであることからくるらしい。
神殿を過ぎてずっと歩いて行くと大きな赤い鳥居があり、さらに歩いてみた。このあたりの海の景観もなかなかのものだ。
前方には建物が見え、中に入ると土産物屋や飲食店が並んでいる。ここはその隣にある水族館のシーパラダイスに併設されているショッピング施設のめおと横丁。観光客でそこそこにぎわっていた。天井からたくさんの提灯がぶら下がっている光景は、他ではあまり見られないだろう。
シーパラダイスには入らず、駅まで引き返すことにした。帰りは浜辺の遊歩道ではなく、表参道の方を通った。旅館が並んでいる地帯があるが、なんとか営業できているのだろうかと思った。
二見浦駅に戻ると、伊勢市から津の方に向かう列車にはかなり時間があるが、鳥羽行きの列車がすぐ来ることが分かったので、二駅先の鳥羽まで行き、始発駅の鳥羽から折り返して乗ってくることにした。
ちょっと驚いたのは、鳥羽では乗車券の確認を駅構内で列車の乗務員がやっていたことだ。なんと鳥羽もJRは無人駅になっていたのだ。後で調べると、3年ほど前からとのこと。近鉄との間も改札内で行き来できなくなっていて、JRのホームはどことなく殺風景だ。
帰りは鳥羽から「快速みえ」に乗り、津で乗り換え亀山というルートでどこにも寄らず帰宅した。
これで今年の夏の18きっぷの日帰り旅は終了。ちなみに普通に乗車券を買って乗ったら3万円くらいのだった。