変わらぬ冬景色
木曜日の朝、いつも通り6時45分から散歩に出かける。曇り空で、空の大部分を雲が覆っていて薄暗い。いつもの散歩コースをぐるりと回るがあまり変わったところはない。8日前に写真を載せたカリフラワーの葉がきれいに開いて、食べごろになったことくらいか。
今日は読書の話でも。ミステリーの思い出の続き。
東野圭吾
今日は東野圭吾の作品。今までは過去の作家を取り上げてきて、いきなり現役のベストセラー作家となるが、その時の気分で書いていくのでご容赦を。
東野圭吾の作品を最初に読んだのは、確か20年くらい前で、読んだ本が『悪意』であった。文庫本で、電車の中で読み始めたのは覚えている。私は電車に乗る時、10分以内ならなんとか辛抱できるが、それ以上になると本を読んでいないと我慢できないので、必ず文庫本を携帯する。近年スマートフォンを持つようになって青空文庫のアプリ版ができたので、それで代用することも多いが、20年前なのでスマホはない。結構長い時間乗車する日だったので、ミステリーでもと思って買っていったのが『悪意』だった。なぜこの本を選んだのかの記憶が全くないのだが、いい出会いだった。
ある作家の小説を愛読するかどうかは最初の出会いが重要で、たまたま自分に合わない作品を読んでしまい、他の作品に手を出さないで終わるということもある。これは人との出会いと似ている。
好きな作品とそうでもない作品
東野圭吾はたいへん愛読者も多く、「東野圭吾にハズレなし」という声があったりするが、私は結構好き嫌いがある。「嫌い」は言い過ぎで、ちょっと肌に合わない作品というべきか。『悪意』はもちろん好きな方の作品の代表で、電車の中でかなり集中して読んだ記憶がある。内容については、ミステリーなので具体的に書けないし、簡単にまとめられる内容でもない。
他に特に好きな作品を二つ上げると、まず『むかし僕が死んだ家』。これは場面も登場人物も限定された中で、謎解きの緊張感が最後まで途切れず、ぞくぞくするような感覚がある作品だった。もう一つは『名探偵の掟』。これはネットのレビューなど読むと、東野圭吾ファンだがあまり好きでないという人もいるようだった。いわゆるメタフィクションの手法を用いたミステリーだが、軽く書いているように見えてしっかりと作り込まれた短編集だと思った。他にも直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」など、もちろん好きな作品の方が多い。なお、近年の作品は読んでいないので分からない。
ちょっと肌に合わない作品については、愛読しておられる方も多いので、あえて触れないことにする。上に書いた『名探偵の掟』をいまいちと捉えている人が、その作品を読んで感動したと書いていたりするので、感じ方は人それぞれだと思う。人によって感じ方が違うところも読書のおもしろさだ。
写真がもう1枚くらいないと寂しいので、土曜日に行った浄瑠璃寺の写真でも。