新しい花と息の長い花
夜明けが遅くなったので、平日の朝の散歩の出発時間を10分ほど遅らせた。歩く時間も少し短くなる。畑の前に花が植えてあるところがあるのだが、新しい花が咲いていた。写真の白い花。マーガレットか。数日前にはなかったはずなので、持ってきて植えたのだろうか。
前から時々写真を上げているアサガオは、さすがに元気がなくなってきたが、まだなんとか花の命を保っている。人間にたとえたらかなりの高齢だろう。最後のひと頑張りというところか。
月食
仕事から帰って夕食前の散歩をしていると月がいつもと違う。月食だった。知らずに歩いていて目に入るとは運がいい。カメラをポケットに入れていたので、ダメ元でオートモードで撮ってみると、まずまず月食らしく撮れていた。
煙草の話~歌と煙草
昨日に続いて煙草の話。昔と今の世の中での喫煙事情の変化といったことを昨日は書いたが、今日は表現の中での喫煙について書いてみたい。
テレビドラマの中での喫煙シーンが近年ぐっと減ったということはよく言われる。煙草の吸い方で男っぽさを表現するという手法は昔のこととなってしまったのだろう。またコンプライアンスとか何やらで喫煙シーンを自主規制していくという方向に向いているのかもしれない。
テレビドラマに比べると、歌の世界ではまだ煙草は効果的な小道具として用いられている。例えば去年流行った「香水」。久しぶりに会った昔の彼女がいきなり煙草をくわえだすという歌詞がある。この歌の中で出てくる「匂い」のするもの二つ、香水と煙草。香りによって昔の恋を思うというのは古くからある表現なのだが、そこに煙草の匂いが加わることによって、女性のイメージが重層的になる。
昔の女性アイドルの歌にも煙草は出てきた。松田聖子の「赤いスイートピー」。1982年の歌だが、その出だしの歌詞。「春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ 煙草の匂いのシャツにそっと寄りそうから」。おそらく二十歳くらいの男女の恋。男のイメージは「知り合った日から半年過ぎても手も握らない」「ちょっぴり気が弱いけど素敵な人」というから、硬派の男ではないのだが煙草は吸っている。ちなみにこの時代の男子の喫煙率は70%くらいで多数派。
それから、1984年、薬師丸ひろ子の「メイン・テーマ」の2番の歌詞。「煙草をつけようとマッチをするたびに意地悪して炎吹き消すわ」。これは歌詞の内容から、二十歳の女性と少し年上の男性の恋。少し背伸びして男性に甘える女性のイメージが表現されている。
この二つの曲には共通点があって、どちらも作詞は松本隆。男性から見たかわいい女性を、女性の立場からの歌詞によって表現することにかけては天才である。もちろん、曲と歌い手の魅力がなければ成立しないのだが。
ということで、煙草と歌の話はまだあるのだが、このあたりで。下の写真は数日前に撮った近所の柿の木。細い枝に実がついている様子がいい。