ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

青山高原から榊原温泉へ ~ 其の二

榊原温泉へ

 一昨日の日記の続きです。

 青山高原の風車が林立しているあたりから、山中の道をそのまま直進して降りていくと、榊原温泉が見えてくる。榊原温泉は、二十年以上も前に職場の旅行で一度寄り、その後も温泉に入るわけではないが通ったことがある。

 ここは昔から泉質がいいということでは知られており、いわゆる歓楽街がない落ち着いた温泉地であるが、最近さびれているという話を聞く。同じ三重県の湯の山温泉などもそうだが、温泉に入ってのんびり過ごすというだけで他に売りがない温泉街というのは今の時代、生き延びていくのが苦しいのかもしれない。

街を散策

 温泉街の旅館の案内看板が上がっているあたりにバイクを置き、ホテルや旅館などある辺りを散策するが、温泉街の雰囲気はない。普通ののんびりとした田舎の雰囲気である。案内板に名前のあった旅館の一つも、かなり以前に廃業して荒れた様子だった。

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温泉街の案内板には名はあったが、廃業していて荒れた旅館

温泉街の行く末は

 おそらくいちばん大きなホテルである榊原館や、その周辺にある施設はなんとか営業しているようであった。日帰り入浴など、人を集めるために努力しておられる様子がうかがえた。コロナがおさまった後、どれくらい復活できるのだろうか。

 通りを散策したが、人にはほとんど出会わなかった。落ち着いた風情のある場所で、泉質もいいと聞くので、細々とでも続いて行ってほしい温泉地である。

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旅館街の風情の残る通り

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自然の景観はそのままだが建物はさびれている

海へ

 榊原温泉を散策して、バイクを置いた場所に戻ると1時半ごろだった。少し時間は厳しいが、もう少し東に足を延ばし、最初考えていたように海を一目見ることにする。

 街の中心を走る道を進み、国道165号線に合流。急激に交通量が増える。東へと直進すると、伊倉津の海岸に出る。ここはもう三重県の津市である。

 何もない殺風景な海岸で、しかも曇天。バイクを置き堤防を越えて砂浜に降りるが、見渡せる範囲には私以外誰もいない。実はこういう風景(というか状況)も結構好きなのである。

 しばし孤独を楽しんだ後、帰路についた。

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誰もいない海岸