近鉄3日間フリーきっぷ
春になると電車で少し遠出したくなる。近鉄電車3日間フリーきっぷを購入した。去年も今頃の時期にこのきっぷで出かけた。去年は3000円という超破格値だったが、今年は4200円の平常価格。だが、週末の3日間という限定はあるものの、1日1400円で乗り放題というのはお得感がある。近鉄の路線網は愛知県から大阪府まで広範囲に張り巡らされているので、かなりの移動できる。
持ち物は財布、スマホ、デジカメと文庫本2冊。私は電車に乗る時、本がないと落ち着かないので本は必須アイテムだ。
朝6時台の電車に乗り、八木で乗り換え三重県へ。今日の目的地は四日市から湯の山温泉。湯の山温泉は、実は去年も足を運ぼうと思っていたのだが、四日市に着いたあたりで雨が降ってきて行くのをやめたのだった。
晴天で気温も高い。朝の電車は空いているが、伊勢中川で乗り換え、四日市に近づくあたりから乗客が増えてくる。下の写真は伊勢中川の発車時刻の電光掲示板。これを見ると近鉄の守備範囲の広さが分かる。
湯の山温泉
四日市で湯の山線に乗り換え、湯の山温泉駅で下車。ここから温泉街までは少し距離があり上り道なのでバスを利用。バスは御在所ロープウェイ前行きに乗る。乗客は10人くらいだった。
家族連れなど、バスの乗客の大半は、下りるとロープウェイに乗り御在所岳をめざしていた。温泉より御在所岳を目的にする観光客の方が多いのだろう。
ロープウェイは赤いゴンドラが行き交っていた。
湯の山温泉は、私が就職して1年目に職場の旅行で来たのを覚えている。今から40年近く前の話だ。当時は奈良県から近い温泉地といえば、三重県の湯の山温泉か榊原温泉で、にぎわっていたのだが、今ではどちらもさびれてしまっている。ロープウェイ乗り場から見る景色の中にも、大きな廃ホテルがあった。
ロープウェイ乗り場の奥から階段を下りて、温泉街の方に向かった。上りの道を歩くと、営業中のホテルや旅館もあるが、廃墟となった建物が多い。下の写真の建物は、かなり廃墟となって時間がたっている。
周囲は巨石が並ぶ川に美しい水が流れ、いい景観だ。今の時代、山の中の景色のいい温泉地というだけではなかなか観光客が呼べないのだろう。
廃墟の中にも、かつてはさぞかし風情のある建物だっただろうと想像させるようなものもある。歩いている人にはほとんど会わない。
三岳寺という寺がある。由緒ある寺で、かつては大寺院であったという。江戸時代の折鶴伝説の伝承に基づき、今は恋愛成就の祈願寺として知られている。
寺の横には、恋愛成就祈願の絵馬がかかっていたが、近年は訪れる人も少ないのだろうか、かなり古いものが交じっているのだろう。すっかり色が変わっていた。
寺の裏には山道をたどる遊歩道があり、石仏がところどころに据えられている。人があまり通らないのか、倒木などもある道だった。遊歩道を歩き、また温泉街の方に戻ったのだった。
☆其の二に続きます!