ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

青春18きっぷ日帰り旅2023 ~ 東尋坊編 ②

東尋坊へ

 昨日の続きです。

 三国港駅前で、海を眺めながら東尋坊行きのバスを待つが来ない。見るとバス時刻表に張り紙がしてあり、8月11日はこの区間のバスは運行しないとのこと。三国花火大会があって会場がすぐそこなので、交通規制をしているとか。なんと、ピンポイントでバスが走らない日に来てしまった。というわけで、同じようにバスを待っていた男性と二人でやって来たタクシーに乗り合わせて東尋坊まで行くことになったのだった。

 東尋坊に着くと、ひときわ目立つのが東尋坊タワー。これは昭和の東京オリンピックの年に建てられたというから、もう60年になる。

東尋坊タワー

 タワーの横から海岸に続く道を歩いて行くと、食べ物の店がずらりと並んでいる通りがある。さすがにお盆前の休日とあって人が多かった。こういう観光地は、季節や天候によって訪れる人の数が大きく変わるだろう。

店が建ち並ぶ通り

 通りを抜けると、目の前に海が見えて来る。

海が見えてくる

 東尋坊の国定公園の碑。とりあえず、この前で1枚というのが定番のようで、みなさんこの前で写真を撮っている。この前なら、後で見た時に一目で東尋坊と分かる。

東尋坊の碑

 東尋坊は景観が美しいことは言うまでもないが、柱状節理と呼ばれる地形で、地質学的にも貴重な場所でとして、国の天然記念物にも指定されている。海のない奈良県に住んでいると、海岸の風景はすべて美しく感じられるのだが、こういう場所の景観はやはり格別だ。

東尋坊の景観

 最近あまりやらないが、ここは2時間サスペンスのラストシーンの場所としても定番だった。またここは自殺が多い場所としても知られており、それを食い止めるために巡回している方もおられるとか。この日は観光客でいっぱいでそんな雰囲気はなかったが、寒い季節の夕方など、誰もいない岩の上を、飛び込む場所を探して歩く人もいるのだろうか。

観光客がたくさん立つ岩場

 岩場に続く遊歩道も整備されており、私も景色を楽しみながら散策した。写真も撮ったが、こういう風景は、視覚だけでなく、波の音、風の肌触り、潮の香りなど五感全てで感じるものなので、写真だけでは伝えにくい。

白い波が岩にあたる

 私はあまり食べものにこだわることはないのだが、せっかく来たのだから海鮮丼でもと思い、いちばん落ち着いた感じの店に入った。海鮮丼2200円を注文。私はブログに食事を上げることはないのだがおいしかったので紹介。かなりぶ厚い魚の刺身に甘エビ、カニ、イカとねぎとろがのっていて、魚のあらの味噌汁が付いていた。

海鮮丼

 地元に住んでいたら夕方までいて、夜の花火大会も見て帰るところだが、18きっぷで奈良まで帰らなくてはならないのでそうはいかない。帰りは駅まで遊歩道から海岸沿いの道を通り、海の景色を眺めながら歩いて帰ることにした。駅に近い道路脇には花火大会用の露店が並んでいる。

 駅に着くと、花火を見に来たのか浴衣姿の若い人のグループも降りてきた。私はそこから電車内の5時間で持ってきた文庫本を完読したのだった。

帰り道に東尋坊方面を振り返る