ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

奥能登に行ってきた

能登へ

 この連休を利用して、奥能登の珠洲に行ってきた。この地方は、去年の元日の大地震に遭ったというのはまだ記憶に新しい。今回は、珠洲に住む近い親戚のもとを訪ねるということで、家の者と足を運んだのだった。

 まず、11月1日の夜行バスで金沢まで。京都駅前を夜11時半発で、金沢駅前に早朝の6時前に着く。早朝の金沢駅は結構人がいる。金沢市の人口が46万人で奈良市の35万人とそれほど大きな違いはないが、駅前近くを鹿が歩く奈良と比べると、はるかに都会という感じがする。

早朝の金沢駅

 駅構内の白山そばが6時から開いていたので朝食をとり、金沢駅からは車で送ってもらう。かつては金沢から奥能登まで鉄道が通っていたが、2000年代になって間もなく、奥能登の入口である穴水から向こうの路線が廃止され、奥能登の輪島や珠洲への公共交通機関はバスだけになった。

 地震と9月の豪雨で被害を受けた道路もなんとか復旧が進んでいるようで、2時間半ほどで珠洲市に到着。親戚の家は、なんとか倒壊は免れたが、知人の中には地震で倒壊した家の下敷きになって亡くなった方もいるとのこと。能登半島地震では津波の被害もあったので、近くの浜にはブルーシートがかぶせられた堤防が二重に作られていた。

海岸の堤防

 堤防を越えると、砂浜が広がっている。地震の前はこのあたりの海岸は夏場、泳ぐのにいい砂浜だったのだが、地震以降、まだ海水浴場も閉鎖されたままのところが大半のようだ。

砂浜の海岸

奥能登の風景

 地震やその後の復興の話はとても書ききれないので割愛。ただ、マスコミの報道がいかに恣意的な部分が多いかといったことは聞いて感じた。例えば、記者が写真を撮る際、家の半分が倒壊した家屋があると、いちばん損傷が激しい部分だけが写るアングルで撮ったり、避難所で、ことさらに憔悴しきったお年寄りの姿を撮ったりといった具合。まあ、基本、マスコミは、報道したいように勝手に事実を切り取るものなので、そんなものかという気はした。

 ひとしきり話を聞いた後、奥能登のきれいな風景が眺められるあたりをぐるりと車で回ったので、その風景を紹介。これは能登半島地震で大きく姿を変えた見附島。現在の姿も海の風景の中で見ると十分に美しい。

見附島

 このモニュメントは今年の8月に建てられたもの。上の写真はこのモニュメントより海寄りから撮影した。こうやって見るのもなかなかいい。ポケモンの人気キャラクター「ニンフィア」を取り入れたとのこと。

ポケモンのキャラのモニュメント

 能登半島先端部分の海岸風景は、岩場が続いて美しい。

奥能登の海

 下の写真は岬から見下ろしたところにある「ランプの宿」。

ランプの宿

 これは能登半島最先端の岬に立つ禄剛埼灯台(「通称、狼煙の灯台)。明治16年に作られた白亜の灯台で、今まで見た灯台の中では、外観ではいちばん美しいかもしれない。 

禄剛埼灯台

 最後に、のと鉄道珠洲駅のホーム跡。こうやって昔の鉄道跡を、記憶からなくならないように残してあるのはすばらしいと思ったのだった。

珠洲駅