東青山駅
昨日の話です。
近鉄の週末フリーパスがあと1日分残っているので、あまり降りない駅で降りてみることにした。近鉄大阪線で名張を抜けて伊勢中川に向かう途中に東青山という駅がある。車窓から「四季の里」という大きな看板が見える駅だ。
ここは昼間は急行が1時間に1本しか通らない路線だが、特急は伊勢志摩と名古屋に行く列車がともに行き来するので、特急列車がひっきりなしに通過しているという印象がある。近鉄特急の車体の色も、旧来の黄色系のものから、新しいものが増えてきた。これはワインレッドの「ひのとり」だろうか。
東青山四季のさと
ゴールデンウィークは、人が集まる場所が大混雑となる。その一方で人が来ない場所はひっそりしている。この東青山四季のさとは、広大な公園で自然が豊かないい場所なのだが、なぜか人の訪れが少ない。この日も、公園の大きな芝生広場はがらんとしていた。
4月上旬は桜が美しく、今の季節は3万本近くあるツツジで彩られるはずだが、今年は少し遅いのか、ツツジは三分咲きくらいだった。新緑の中に春に紅葉するもみじが1本、いいアクセントになっていた。
この場所には、1971年に特急列車同士が正面衝突し、死者25名を出す大惨事となった旧線の事故現場の総谷トンネルがある。東青山駅を下りて右に10分ほど歩いたところにトンネル入口が見えるが、今は立ち入り禁止となっている。
芝生はきれいに手入れされて刈り込まれている。やって来る人が少ないのはなぜだろうか。まあ、自然が豊かなだけで他に見どころがない場所ではあるのだが、ちょっとさびしい。鳥のさえずりもよく聞こえる。これはコゲラ。
大きな芝生広場は、駅を下りて左の方にある。広場の横の方に「昆虫観察ステーション」と書かれた建物があったが、カギがしまっていた。
芝生広場をずっと歩いて行くと、古ぼけたオブジェが立っている。下にプレートがあり、ABC国際環境造形コンクール銅賞の作品らしい。1990年と記されてある。
公園から「東青山自然探究路」と書かれた道が出ていたので歩いてみた。少し進んだところに大きな池があり、きれいだった。
さっと30分くらいで回れる散策路かと思ったら、結構距離が長く、1時間以上たっぷり歩くことになり、いい運動になった。今の季節の花で、野生の藤がいたるところに咲いていた。
気候も良く、自然の中、よく歩いた日だった。