灯台の先に
一昨日、昨日の続きです。
大王崎の灯台に上った後、灯台の向こうにまだ海沿いの散策路があるので歩いてみた。だいたい灯台から引き返している人が多いようで、人はほとんどいないが、そのあたりの浜の景色もいい。後で調べると須場の浜という場所らしい。
浜に出て振り返ると、今登ってきたばかりの灯台が高い所に見える。
このあたりもかつてはもっとにぎわっていたのだろう。廃墟になりつつあるような宿泊施設が残っている。個人的にはこういった風景も好きだ。
海岸の向こうに「波切神社」と書かれた鳥居が見え、石段が上っているので、行ってみた。波切は「なきり」と読む。入って見るとまだ建物が新しく、立派な神社だった。参拝してきた。
さらに神社を越えて木立の中を続く散策路を進む。人は誰もいない。こんな場所でいきなり人がぬっと出てきたらぎょっとするだろうなと思いながら歩いていたのだが、誰も出会わなかった。
少し歩くと芝生の場所に出て、ここも眺望がよかった。展望所としてきれいに整えられているのに人がいないのが惜しい。
ここからは波切の漁港が眼下に一望できる。写真の左上あたりに見えるのが魚市場。
さらに進むと休憩所もあったが、ここはすっかり荒れて廃墟のようになっていた。和歌山の雑賀崎のあたりもそうだが、昔にぎわっていた場所も時代とともに人の足が遠のいていくのだろうかと思った。
波切漁港
散策路は岬をぐるりと回って波切漁港の方に戻って来るようになっていた。帰りに予定していたバスまで時間があったので、魚市場の横を抜けて漁港のあたりをのんびり歩いた。
突堤では釣りをしている人が多く、カモメが群れ飛んでいる。
海辺にイソヒヨドリが1羽とまっていた。イソヒヨドリというからには、海辺の磯に多いのだろうかなどと思ったが、元々、そういう意味の命名であったらしい。青い海に青い鳥なのだが、結構いい感じに写っている。
バスの時刻が近づいたのでバス停に戻ると、猫が1匹いた。灯台に向かう途中の店先にいたのとあわせて2匹目。かなりの老猫のようだった。
最後は猫に別れを告げて、大王崎を出て帰路についたのだった。