ひさしぶりの神戸
今日は久しぶりに神戸に足を運んだ。なぜ神戸かというと、家でとっているいる新聞の販売店から、神戸市立博物館で開催されている「デ・キリコ展」の無料観覧券を貰ったので、観に行ってみようと思ったのだった。私は美術系は詳しくないので、デ・キリコといっても名前を知っているくらいだ。
神戸はかなり久しぶりになる。もっと西の姫路や赤穂はここ2,3年の間に18きっぷで足を運んだのだが、神戸はコロナが流行する前に行って以来なので、たぶん6年ぶりくらいになる。天気もよさそうなので、展覧会を見たついでに神戸港のあたりをぶらついてこようかと思った。
私の家から三ノ宮へは、電車の乗り継ぎパターンが多く、10通りほど行き方があるが、JR大和路快速で大阪まで出て、梅田から阪急というルートをとった。三宮で降りて、海側に向かう。
神戸はそれほど足を運ぶ場所でもないが、さすがに関西在住なので、今まで10回くらいは来ている。6年前とくらべると高いビルが増えたような気がする。少し歩いたところに東遊園地という公園ができていた。芝生広場があり市民の憩いの場所となったり、いろいろなイベントが行われたりするらしい。今日は「神戸グルメディスカバリー」というイベントをやっていて、食べ物屋のテントが並んでいた。
デ・キリコ展
東遊園地から西に5分ほど歩いたら神戸市立博物館がある。入口に「デ・キリコ展」を示す大きなパネルが掲げられている。
キリコ展の入場は3階だったが、まず1階にある常設の無料展示を先に観る。埴輪が展示してあった。五色塚古墳は兵庫県最大の前方後円墳とのこと。
キリコ展の3階に上がるとやはり人が多かった。会期の後半にさしかかったあたりなのだが、連休中なので足を運びやすい日だったのだろう。
キリコはイタリアの画家で、形而上絵画で知られているが、活動の時期によって作品のスタイルが変化していったようで、順路にしたがって観ていくと、キリコの作品を活動の足跡に沿って観賞できるようになっている。
こういった展覧会は写真撮影NGが普通だが、この展覧会では、撮影可の作品の横にカメラの絵に〇が付いたプレートが付けられていて撮影できるようになっていた。それではいくつか紹介。
最初のコーナーでは。自画像や肖像画をまとめて展示してあった。これは「17世紀の衣装をまとった自画像」で、比較的後期の作品。
これは初期の作品で「沈黙の像」。
その次が、形而上絵画のいちばん脂の乗り切った時期の作品で、素人の私が見ても、惹きつけられるような構図、色遣いの作品が多かった。撮影可の作品から2点ほど。
この作品は、チケットに印刷されている絵だったので、代表作なのだろう。個人的には、さらに気に入った作品がいくつかあったのだが、撮影不可だった。
キリコは伝統的な絵画へ回帰した後、晩年は、下の絵のような、新形而上絵画と呼ばれる作品を描いている。
彫刻や舞台芸術も含めると110点の作品が展示された見ごたえのある美術展で、なかなかよかった。