五條の方へ
今日は五條の方まで足を運んだ。目的地は五條新町から柿博物館。このあたりは何回か来ているが、柿博物館は今の季節なら実物の柿の実が数多く展示してあるので、それが主な目的だ。
今日はバイクではなく、家の者といっしょに車で来た。吉野川の河川敷に「水辺の楽校」という場所があり、そこの駐車場に車を停める。青空の下の吉野川はいい眺めだ。
五條新町は、江戸時代から昭和初めまでの町屋が残されており、のんびりと散策するのにいい場所だ。公開施設であるまちや館にまず入った。案内の女性がたいへん親切に説明をしてくれた。
まちや館は江戸時代の米商の町家を改修したもので、吉田茂内閣時代に大臣を務めた木村篤太郎の生家だという。井戸の横の建物に、篤太郎氏の勉強部屋も復元されていた。
部屋の中、それから2階にも上って見ることができる。
続いて行ったのがまちなみ伝承館。ここでは男性の案内の方が丁寧に説明をしてくれた。ここには五條出身の児童文学作家である川村たかしに関する資料が展示されていて、代表作のひとつである『サーカスのライオン』の本も置いてある。いつもここに来ると、話の内容は知っているのに読みたくなるのだった。
新町通りをすっと歩いて行くと、コンクリートの高架橋が見えてくる。これは「幻の五新鉄道」の遺構で、明治の末、五條から和歌山県の新宮まで鉄道を通すという壮大な計画があって、昭和12年に工事が開始され、戦争による中断の後、工事は再開されたが、結局計画は実現されず中止になったという。
その後、五條新町から国道をはさんだ向かい側の民俗資料館にも足を運んだ。
柿博物館へ
五條新町のあたりから、今度は柿博物館の方に向かった。吉野川を渡って十津川方面に向かう道を進み、途中で曲がると一ノ木ダムに出る。このあたりの景観もいい。
ダムから登り坂の道を少し進むと、特徴ある柿色の建物が見えてくる。柿博物館は、果樹・薬草研究センターという研究施設の敷地内にあり。無料で公開されている。
何回か足を運んでいる施設なのだが、今の季節は柿の実物が展示されているのでいい。今日は今まで来た中では、いちばん来館者が多かった。いくつか紹介。
「豆柿」「疣柿」といった名前の、ちょっと変わった柿もあった。こうやって見ると、柿はいちばん日本的な果物という感じがする。
柿博物館の外には柿の木があり、何種類かの柿がなっていた。柿を目で見て堪能した後、帰路についた。