ナラネコ日記

私ナラネコが訪ねた場所のことや日々の雑感、好きな本のこと、そして猫のことを書き綴っていきます。

玉手山公園に行ってみた ~ 其の二

玉手山公園の自然

 今日は一昨日の玉手山公園の続き。

 アンティック音楽堂の横を抜けて進むと展望台がある。ここは見晴らしがたいへんよく、大阪の市街が一望できる。信貴山のあたりからも大阪方面は見えるが、角度が違うのでまた別の趣がある。下の写真の木が茂った丘陵は、右が允恭天皇陵、左が仲姫皇后陵、その間にかすかに見える高いビルがあべのハルカス。

展望台からの遠景

 小鳥が飛び回っていた。スズメかと思ったが違う鳥だ。スズメより小さく尾羽が長い。これは今年の初めに名前を覚えたエナガのようだ。もう1種類いるが名前が分からない。写真を何枚も撮ったがまともに撮れたものがない。とりあえずいちばんましなのを1枚。緑の鳥と言えばメジロしか知らないのだが、メジロだろうか。

メジロか?

 ここは木が多く、クヌギオやコナラが生えているので大型甲虫もいそうだ。虫取り網を持った親子がいて、虫かごに何匹も入っていたので、おそらく収穫があったのだろう。私も子どもの頃は虫捕りが好きだったので、ちょっと木の樹液の出るところをのぞいてみた。カブトやクワガタはいなかったがカミキリムシを発見。見たことのない奴だが、これはクビアカツヤカミキリといって外来種。桜や桃の木につく害虫らしい。

クビアカツヤカミキリ

 樹液にカナブンやシロテンハナムグリが集まっている。そろそろカブトムシやクワガタも出現するころだろう。

樹液に集まる虫たち

遊園地の名残

 公園はいくつかのエリアに分かれているが、階段を下りると中央入口のゲートがあり、その前の広場に遊具が置かれている。遊具にはすべり台などの無料の遊具と、100円玉を入れると動く有料の遊具がある。この遊具は遊園地時代の遺産だろうか。ただ、土曜日というのに訪れて遊んでいる家族は1組だけだった。

ワンコインで動く遊具

人が少なくがらんとしていた

 歴史上の人物の絵に顔をはめる、顔はめパネルも立っていた。豊臣秀吉、秀頼、千姫の3枚。顔をはめて写真を撮る人がいるのだろうか。ちなみに、倉庫の裏には小林一茶と後藤又兵衛と淀君の顔はめパネルが置いてあった。

秀頼の顔はめパネル

倉庫裏に置かれた顔はめパネル

 遊園地が閉園となった跡地を、このような形で市民の憩いの場として残すというのはすばらしいことだ。奈良県ではあやめ池遊園地とドリームランドという二大遊園地が閉園となったが、あやめ池の跡地は学校と住宅地になり、ドリームランドはしばらく廃墟のまま放っておかれた。あやめ池は駅前の一等地なのでやむを得ないが、ドリームランドは何とかならなかったものか。人の訪れは少ないが、玉手山公園はこのまま残してもらいたいと思った。

 最後に小林一茶の句碑。一茶はここを訪れた時にこの二句を詠んだという。初夏の爽やかな情景が浮かんでくる。

  雲折々 適に(まさに)青葉見ゆ 玉手山

  初蝉や 人松陰を したふ比(ころ)

一茶の句碑