慶沢園を出て
一昨日の続き。
慶沢園の北門を出たあたりの芝生の上に、ハトやムクドリが何羽も歩き回っていた。同じムクドリでも、都会にいるやつはあまり人を怖がらないように見える。
石製の手水鉢があり、水が溜まっている。スズメが2羽とまっていて、時おり水あびなどしている。のどかなものだ。
そのまま進んでいくと、大きな池があり、赤い橋がかかっている。橋には和気橋と言う名前のプレートが付けてある。池は後で調べると河底池というらしい。池の横に歩道がつけられており、近所の方だろうか、犬を連れて散歩している人もいる。
池の周りには、野良猫が何匹かいた。白猫と白黒の猫。餌をやる人がいるのだろうか。池のほとりの草むらにアオサギが立っていて、その向こうから白猫が歩いてくる。サギと猫のツーショット写真が撮れた。ちなみに猫はサギに襲いかかることもなく横を通り過ぎ、サギも悠然と立っていた。
茶臼山
河底池の横の道をさらに進んでいくと、「大坂の陣史跡茶臼山」と彫られた碑が見えてくる。茶臼山は標高26m、大阪五低山の一つで、大坂冬の陣では徳川家康、夏の陣では真田幸村の本陣があった場所として知られている。
石段を少し上ると茶臼山の頂上に着く。頂上を示す石碑や来歴を説明する掲示板などが立てられている。家康と幸村が本陣を置いた場所となれば、関西人としては幸村に肩入れしたくなるのは当然だろう。下の写真の石碑は三葉葵が見えているが見えていない方の側面には六文銭が描かれている。
新世界へ
茶臼山を出て時間も早かったので、新世界の方へ足を向けた。去年来たのは平日だったが、今度は土曜日で、コロナ警戒の空気も薄まっているので人出は多い。私は風光明媚な場所に人が詰めかけるのは嫌いだが、こういう場所が人で賑わうのは好きだ。食べ物屋の看板の向こうに通天閣が見えるのもいい。
通天閣は観光客でにぎわっているが、そのすぐ横には国際劇場という映画館がある。ここは知る人ぞ知る一部の人には有名な場所で、さすがに一般の観光客が近寄りがたい雰囲気が漂っている。
このあたりから、通天閣本通りを進むと、恵美須町の交差点。浪速警察署の建物が見える。若い頃はここから日本橋のでんでんタウンを、気になる店をのぞきながら歩き、近鉄で帰ったりしていたのだが、さすがにこの年でそんな元気はなく、新今宮まで戻った。新今宮はJR、南海電車、阪堺電車の駅に地下鉄動物園前駅も隣接している。動物園前駅は、動物園の目の前でもないのにこの名が付いているのは昔から不思議だった。
新今宮から帰ろうと思っていたが、なぜかもうすこし歩きたくなり、あびこ筋を天王寺まで歩いた。ちなみに新今宮天王寺間は1㎞くらいである。最後に天王寺駅近くの昭和の香り漂うアーケード街の写真を1枚。こういう場所を歩くとなぜかほっとするのだった。