木津川べりへ
大阪編。火曜日からの続き。(今日で終わりです。)
新今宮駅を過ぎて大通りを西へずっと歩いて行くと、南海電車の汐見橋線にぶつかる。線路を越えると道路が線路とほぼ並行して通っておりその向こうには木津川が流れている。汐見橋線は知る人ぞ知る大阪という大都会の中のローカル支線で、およそ5㎞の路線に6つの駅が並び、列車の運行は30分に一本である。
下の写真は木津川駅の正面。無人駅である。写真は載せないが、裏手に回るとさびれた感じがさらに強まる。
木津川駅から川に沿った道に出て、隣駅の津守方面に向かって歩いた。このあたりには町工場風の建物が多く、荷物を積んだトラックが通り、歩行者の姿はほとんどない。川側は塀で遮られているため、川面を道路から見ることはできない。
驚いたのは、ベニヤ板やビニールシートで覆われたホームレスの住まいが下の写真のように、道路沿いに車道の一部を占める状態で作られていたことで、トラックはそれを避けて走ることになる。運転を誤れば、というより道路を普通に走れば中の人ごとつぶされてしまう。戻る家のない人々にとって、仮の住みかを作る場所も奪われつつあるのだろうかと思った。(写真は住んでいる人のプライバシーもあるので、かなりぼかしてあります)
渡船
大阪は川の多い街であり、昔から川を人々が往来するための渡船が数多く存在した。当初は民間で運営されていたが、やがて市が管理・運営するようになり、昭和初期には渡船場は30か所以上あったようだ。その後、橋ができ道路が整備されるとともに次第に廃止される渡船場が増えてきたが、現在まだ8か所が残っている。
木津川駅から津守駅側に川沿いの道を少し歩くと落合上渡船場がある。100mの川を渡るという、いわば橋代わりの船なので無料。単車はだめだが自転車は乗ることができる。体力に余裕があれば渡船で川向こうの大正区側に渡り、川下に歩いて落合下渡船場から戻ってくるつもりだったのだが、足に疲労が出てきたので無理せず、写真だけ撮ることにした。
渡船の時刻表を見ると朝夕は10分おき、昼間は15分おきに船が出る。大正区側に船はつけてあり、時間が来ると向こう岸からこちらに客を送り、こちらからの客を乗せ、向こうでまた待機するようだ。平日の昼間ということで乗客は少ない。四人で、うち二人は自転車に乗っている。地元の人たちにとっては足の一部であり、慣れたものだ。通学や通勤に利用している人もいるのだろうか。
疲れて帰宅
落合上渡船場から隣駅の津守まで歩いた。津守駅のすぐ前には西成公園があり、その横にある高校が西成高校。下校する生徒の姿があったのはテスト中なのだろう。駅のホームに入り万歩計を見ると2万歩に近くなっていた。汐見橋方面行の電車が先に来たので乗車。芦原町で降り、少し歩いてJRの芦原橋から新今宮まで環状線に乗り、そこから大和路線で奈良方面に戻る。久しぶりの大阪は歩き疲れた。