連日の冷たい雨
朝から雨。これで三日連続の雨模様である。習慣になっているので、やみ間をみて少しだけ傘を片手に散歩するが、道もしっかりと水たまりができて濡れている。結局、今日は一日中ぐずついた天気だった。
今日は読書の話題で、ミステリーの思い出の二回目。
エドガー・アラン・ポー
初めて触れたミステリーが小学生時代に読んだ「シャーロックホームズの冒険」だということは前回に書いた。(前回と言っても10月25日だから結構前になる。)次に読んだのが、エドガー・アラン・ポーの作品で、これは今も子供時代に読んだ本が家に残っていた。ポーはもちろんドイルより時代が早く、詩人や評論家としても才能を発揮した人物であるが、推理小説の原形を作り上げた人でもある。
下にこの本の目次を示しておくが、小学生からすると怖い話が多かった。改めて見ると、本格的推理小説あり、怪奇・恐怖小説ありで、ポーの凄さを満喫できる作品群である。前回書いたように、ミステリーはあまり内容に触れられないのが残念だが、この中では、表題になっている「黒猫」よりも、最後の二編「赤い死の仮面」「アッシャー家の崩壊」がかなり怖かった。それから「モルグ街の殺人」も。
「黒猫」の思い出
実は、「黒猫」にはちょっとした思い出がある。たしか中学校2年生くらいだった。学校の宿題に読書感想文が出て、私は文を書くのは昔からまったく苦にならないたちなので、自分の分はすぐに書いてしまったのだが、友だちが作文が苦手だというので、そいつの分も書いてやったのである。その時代筆した読書感想文の題材が「黒猫」だった。
その時、他人の宿題なので、気楽にちょっとふざけて書いた。確か、「自分は小さい頃に近所にいた黒い猫に噛まれたことがあって、そのときから黒猫恐怖症になったので、この話は怖かった」とかそういった内容だったと思う。ところが、これが優秀作品として校内で選ばれ、読書感想文コンクールか何かに出されることになってしまったのである。もちろん、その友達の作として。一方、真面目に書いた方の自分の宿題は選ばれなかった。
その当時は不思議だったのだが、今思えばなんとなく分かる気がする。人の宿題だと思って気楽に書いたことによって肩の力の抜け、ユーモアのあるいい文章になったのだろう。
下の写真は近所にいた黒猫。前にも書いたかもしれないが、うちの近所には黒猫がたいへん多い地帯があるが、その中の一匹である。