吉野方面へ
梅雨は続いているが、なんとか日中は雨が降らず天気が持ちそうということで、バイクで外出。とりあえず南に向かい、走っている途中で行き先を考えることにする
桜の頃に一度行ったが夏の吉野もいいだろうということで吉野山に向かうことにする。国道24号線から169号線を南に向かって走り、吉野川が見えるところで川沿いに東に走る。吉野川は天気のいい時は、水がきれいで川べりで遊ぶ人も多く見られるが、ここ数日の雨で推量が増し、茶色い水が勢いよく流れている。
橋を渡り、そのまま吉野山へ向かう道を走る。桜のシーズンはたいへんな人出で、自動車は交通制限をされるが、山に向かう車もほとんどない。いちばん広い下千本駐車場にも停まっている車はわずかである。
通りを散策
バイクを置き、ケーブルの駅あたりから続くメインの通りを歩く。この辺りは食事場所や土産物屋がずっと並んでいて、桜の頃は人出も多く繁盛しているように見えるが、今日は通りを歩く人も少ない。梅雨の合間で気候はいまいちかもしれないが、土曜日にこんな状態で店の経営が成り立つのだろうかなどと思う。
金峯山寺の本堂である蔵王堂に参り、いくつかの寺院も見て回った。写真も何枚か撮ったが、特に寺が好きなわけでもないのだが、せっかく吉野にきたのでというわけで。人出が少ないからか、どこやらで飼われている柴犬も安心して道路にまではみ出して昼寝をしていた。出歩いて記憶に残るのは、こういった光景であったりする。
金峰神社から西行庵
吉野山は桜に合わせて、麓から下千本、中千本、上千本、奥千本と呼ばれ、春には下千本から順に開花していく。奥千本のあたりに金峰神社があり、さらにその奥に、歌人の西行が武士を捨て、法師となり3年間侘住まいをしたという西行庵がある。今日はそこまで行ってみようと思ったが、さすがにすべて歩くのはきついので、奥千本のバス停までバイクで行き、そこから歩いて行くことにした。
西行庵のあたりまで来ると、歩いているのは私一人である。道も少し足を踏み外したら斜面を滑り落ちそうな箇所があり、ここで滑落して気を失ったりしたら、誰にも気づかれず一巻の終わりかと思うと足の運びも慎重になる。西行庵から戻るあたりで通り雨もあったが、休憩所があったため雨はしのげた。
吉野は桜の頃も来たが、人がいっぱいで、また私自身桜がそれほど好きではないので、今回の方がずっとよかった。梅、桜、つつじ、紅葉など名所と呼ばれる場所は多いが、季節を外れた時に訪れる方がいい。先日の笠置もそうだが、そんな感想を抱いた。